生活クラブは本当に安心安全か?10原則から伝わるポリシー

生活クラブ

生協と呼ばれるものは全国にたくさんあります。

そんな数多ある生協の中でも、食に対するこだわりが一番強いといわれているのが生活クラブ。

いや、そもそも生協自体が組合員みんなで出資してみんなで運営していくものだし、食や環境に対する取り組みも熱心で、安心安全食材を扱ってるものなんじゃないの?

どこもそんなに大差ないでしょ。

そんなふうに思ってませんか?

恥ずかしながら私は10年以上生活クラブにお世話になってるのに、生活クラブの安全基準をちゃんと確認したことがありませんでした。

そこで今回、しっかりチェックしてみたんです。

すると、単に「こだわりが強いね」なんて言葉じゃたりないほどの、生活クラブの熱いポリシーを知ることになったんです。

生活クラブのこだわる安心安全

生活クラブは生産者と対等な関係で、一緒に消費材を開発していく、というスタンス。

どっちが偉いとか上とかない関係っていうだけで、なんだか安心感が3倍増しに感じるのは私だけでしょうか。

ちなみに生活クラブの「消費材」というのは一般的にいう「商品」。利益を追求しているわけではないので、あえて「消費材」と呼んでるんです。

そして、あなたが普段どんなものを選び、利用するかという消費行動が、未来の環境や命をつくっていく。

生活クラブの消費材は、そんな壮大な理念を持って開発されたもの。

だから生活クラブの消費材は、環境にも人にもやさしく、安心安全なものばかりなんです。

消費材10原則とは

そんな安心安全を目指すため、生活クラブは消費材に関してめちゃめちゃ厳しい独自の基準があります。

その名も「消費材10原則」。

  1. 安全性の追求
  2. 遺伝子操作された原材料は受け入れない
  3. 国内自給率を高める
  4. 公正で責任ある原材料の調達をめざす
  5. 素材本来の味を大切にする
  6. 有害化学物質を削減する
  7. 3R推進し、さらなる資源循環をすすめる
  8. 温室効果ガスの排出削減をすすめる
  9. 積極的に情報を開示する
  10. 独自基準を定め、自主的な管理をすすめる

気になるものをいくつか簡単に説明しますね。

徹底した安全性の追求

まず1番目の「安全性の追求」。

これはどんな内容があるのかというと

  • 農薬は使わない。もしくは指定した毒性の強い農薬を減らすことを推奨する。
  • プラスチック製容器包装に使われる添加物の削減をすすめる。
  • 国が認可している食品添加物820品目のうち、生活クラブが認めているのはわずか86品目。
  • 放射能に関する基準は国より厳しい数値を設定。

などなど、主だったものだけでもこんなに。

例えば農薬に関しては、種まきから収穫までの間に化学肥料や化学合成農薬を使わなかった野菜たちに「あっぱれ育ち」という称号が与えられています。

化学肥料・化学合成農薬をできるだけ減らして育てられたものには「はればれ育ち」の称号がついてます。

私もカタログを見てるときによく目にする「あっぱれ」「はればれ」の称号付きの野菜たち。

アレルギー体質だったり、化学物質に敏感だったり、赤ちゃんや小さなお子さんの口に入れるものなら、このちょっとした違いも大きな安心材料になりますよね。

ちなみに我が家は比較的お手頃価格な何の称号もない野菜を注文してるけど、それでも十分安心安全なので、心置きなくおいしさを味わってます。

遺伝子操作はおことわり

続いて2番目の「遺伝子操作された原材料は受け入れない」について。

生活クラブは「食べ物の遺伝子操作」に強く反対しています。

基本的に遺伝子組み換え食品は取り扱わないのはもちろん、動物の餌にも遺伝子組み換え飼料は使わないという徹底ぶり。

そして、加工食品などでやむを得ず使用する場合はその情報をしっかり公開しているので安心。

<2つのNONGMマークの違い>

  • 緑ー微量の原料も含め、原料に遺伝子組み換え作物は不使用
  • 青ー酸化防止剤や香料抽出に使うアルコールに分別されてない原料があるものの、主原料は遺伝子組み換えでない

私は生活クラブに全幅の信頼を寄せているので、今のところ細かくチェックしてはいないけど、もし必要になればその情報がいつでも手に入るというのは大きな安心につながっています。

日本の食料自給力をあげよう

そして3番目の「国内自給率を高める」。

日本の食料自給率って、びっくりするくらい低い現状。

調べてみたら、40%を切るなんて話も・・・

そんな中生活クラブは、例えば畜産業では品種もエサも国産。

そして動物の排泄物を堆肥にし、それで育てたものを飼料として動物に与えるという循環型農業を実践。

すべての工程を国産でまかなおうとしてるんですね。

そして何より驚きなのが、加工食品の8割を国産原材料で作っているところ。

一時期、ダンボールや腐った肉をまぜた輸入餃子がニュースになったときはものすごい衝撃でした。

加工食品だけじゃなく輸入野菜にしても、どんな土壌で育てられたものかなんて実際のところわかりません。

やはり信頼できるのはメイドインジャパン。

生活クラブは、消費者に国産をアピールするだけでなく、しっかりとその国産原料を作ってる生産者も応援して、国内で全て完結できるような仕組み作りをめざしてるんですね。

素材本来の味が一番おいしい

続いて5番目の「素材本来の味を大切にする」。

畜産については、おいしく育つように可能な限りストレスのない環境を作り、もちろんエサにもこだわる。

そして加工品には、アミノ酸系の調味料のような必要のないものは添加せず、素材本来の味が味わえるようにしています。

上の「安全性の追求」の中にもありましたが、国が認めている食品添加物が828品目あるのに対し、生活クラブが認めている食品添加物はたったの86品目。

実際生活クラブの食材を食べてるとほんとにおいしくて、添加物って必要ないんだなって実感します。

もちろん私は外食もするしコンビニ弁当も買うし、私の中から添加物を100%なくそうなんて思ってはいません。

でも、今食べようとしているものになにが入ってるのか。

それは何故入ってるのか、を知ること。

そしてできるときは添加物の少ない物を選ぶことで、私に取り入れる添加物のトータル量を減らそうと心がけています。

だからこそ、自炊するときは生活クラブの消費材が心強い味方なんです。

独自の基準を決めてみんなで管理する

そして最後の項目「独自基準を定め、自主的な管理をすすめる」について。

ここまでの消費材の原則をみていく中で、生活クラブはいろんな面で独自の厳しい基準を儲けてるってことは、大体わかってきました。

ただ大事なのは、それをどうチェックしていくのか、実践していくのかということ。

それに関して生活クラブには、なんと「消費材Step Up点検」というシステムがあるんです。

調べたところによるとそれは、組合員が生産者のもとを訪問し、その取り組みを点検して評価するシステムなんだそう。

どこかの顔も名前も知らない組合員さんのおかげで、我が家の食の安全が守られてたんだ!

10年以上も生活クラブにお世話になっておきながら、そんなシステム全然知らなかった私。

なかなかの衝撃、というか、もう感動すら覚えます。

他の食材宅配はどうなのか

そして気になるのは、よそはどうなの?ってところ。

生活クラブと同じく生活協同組合は他にもたくさんあって、中でもコープデリやパルシステムなどは人気でテレビや雑誌でもよく目にしますよね。

もちろんそれらの生協も、一般のスーパーで扱ってるもの以上に厳しい安全基準を儲けて食品を生産、開発しています。

ただ調べてみると、農薬にしても添加物にしても、生活クラブのほうが厳しい。

例えば残留農薬は、生活クラブは国の定める基準の1/10以下をクリアすることが条件なのに対し、パルシステムは1/10以下にすることが目標。

添加物は、生活クラブがほぼゼロに対してパルシステムやコープデリは、安全基準の基づいて一部で使われているみたいですね。

生活クラブの基準の厳しさは、その取り扱ってる品目数を見ても想像がつくんですよ。

1回のカタログに載っている品数を見ると、パルシステムは約2,000品目もあるのに対して生活クラブは約600品目という少なさ。

基準が厳しいからこそ、どうしても少なくなってしまうんです。

ただこれは裏を返せば、その約600品目は生活クラブの厳しい安全基準をクリアした精鋭揃いってこと。

それから、生協以外の食材宅配業者にはオイシックスやらでぃっしゅぼーやなど、オシャレ感があって人気のある会社がたくさんあります。

これらの食材宅配業者にはそれぞれ厳しい安全基準があり、無農薬、有機栽培、無添加・・・などなど魅惑の言葉がたくさん並んでて、こだわりの食材をたくさん取り扱っています。

でも、いかんせん高いんですよね。

生活クラブも高いとよくいわれますが、正直そこと比べると生活クラブのほうが安い。

そのへんはやはり、生協の強みなのでしょうか。

実は私、以前オイシックスのおためしセットを買ってみたことがあるんです。

箱を開けると珍しい野菜やこだわりの低温殺菌牛乳など、ちょっとセレブ感を味わえる物がたくさん入っていて、めっちゃテンションが上がったのを覚えています。

でもそのテンションのまま、いざ実際に買おうと値段を見ると・・・その値段の高さに、上がってたテンションは大暴落。

モノがいいのはよ~くわかるんだけど。

これは、我が家の毎日の食卓には贅沢すぎる。

というわけで、”生活クラブがちょうどいい”という結論に達した我が家です。

まとめ

安心安全を実現するための、生活クラブのポリシーともいえる「消費材10原則」。

今回あらためてしっかり調べてみて、生活クラブはただの生協じゃない、やっぱり私は生活クラブが好きだなって実感しました。

そして10年以上も続けていると、私の中で生活クラブが当たり前になってすっかり”ありがたみ”が薄れていたことに大反省。

食べ物が体を作る。

だから安心安全なものがいいに決まってるけど、おいしいものじゃないと食べたくない。

そんな組合員の厳しいチェックをクリアした生活クラブの消費材たち。

これからも生活クラブの消費材たちで、我が家の食卓に「安心安全」を取り入れていこうと固く心に誓いました。

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